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とんと昔のお話・・このごろのお話だ。
とんと昔のお話・・このごろのお話だ。
とんと昔のお話・・このごろのお話だ。
ある里に、爺さまと婆さまが住んでおった。
秋の気持ちの良い日じゃった。
爺さまは、今日は、にんにくのたねを蒔こうと思ったそうな。
だけど、蒔くたねが見つからない。
朝も早よから探した。
お昼を食べて探した・・・・やっと見つけたのは、そろそろお日様が下がりだすころ。
爺さまは、山へ、にんにくを蒔きに行った。
婆さまも行きたかったけど、ヘルパーさんが来るから行けなかったそうな。
ヘルパーさんが帰っても外が真っ暗になっても、爺さまは帰ってこなかった。
婆さまは、心配になって、落合の橋のところまで、コロコロ車で、探しに行った。
そうすると、暗闇の中から、ふうーらりふーらりと、爺さまが現れた。
爺さまは、にんにく200個を蒔ききって、帰ってきたのだ。
おしまい
とんと昔のお話・・・このごろのお話だ。
ある里に、爺さまと婆さまが住んでおった。
ちょっと曇っていたが、気持ちの良い風が吹く日じゃった。
爺さまは、しばらくぶりにやってきた妹の豊子さんと山に、落花生堀りに行った。
婆さまは、後から、爺さまと豊子さんのために、弁当をこさえて、山に持って行った。
山の上の畑で、みんなで、お弁当を食べて、落花生をカゴいっぱい採って、家に帰った。
そうして、裏山からザバッザバと流れてくる水で、落花生をきれいに洗った。
ザルに乾かして、家の前で売る落花生を選った。
今年の夏は、暑くて、雨も降らん日が続いとった。
そのせいか落花生のサヤに実が入っていないのが、いくつもあったそうな。
いつも完璧を目指す爺さまには、どうしても許せんかった。
爺さまは、だから、家の前の小さなお店を、さっさと片付けて、落花生を隠してしまった。
でも、片付けても片付けても、不思議なことに、次の日には、落花生のお店は、もとに戻っているのじゃと。
おしまい